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    プン!

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2012/06/29(Fri)

バラの花の不思議、いまさら―4

古代ギリシャの吟遊詩人、あのホメロスは作中でバラの花をたたえていたのでは
といううろおぼえから『イリアス』『オデュッセイア』を読み返しました。

紀元前800年ごろの作と考えられるホメロスの叙事詩『イリアス』は、
トロイア戦争を描いた物語ですが、敬遠するなかれ、時代を超えた一大絵巻です。
その第二十二歌に次のような個所があります。
ギリシャ軍随一の英雄アキレウスは、
トロイア軍の総帥で戦友の仇敵(きゅうてき)であるヘクトルを討ち取り、
その遺体を戦車にしばりつけて引きずりまわしてはずかしめ、
「犬どもに啖(くら)わしてやる」とわめく。
<凄まじい権幕(けんまく)でこういったが、ヘクトルの遺骸には
野犬どもがかかることはなかった。ゼウスの姫、アプロディテが、
昼夜の別なく犬どもを近寄らせず、アキレウスが引き摺って傷つけぬようにと、
薔薇の香りの霊妙な香油を肌に塗ったからであった>
(松平千秋訳、岩波文庫)
ここは、当時すでにバラの香油があった、と読んでまちがいないでしょう。

*ホメロスの『イリアス』『オデュッセイア』を再読して、むかしはぐずぐず読んだ古典が、
こんどは「血湧き肉躍る」おもいで楽しめました。「謡(うた)い物」から「語り物」へと
移り変わった叙事詩であるだけに、リズミカルで心地よいこと、華麗で格調も高く、
何といっても壮大でダイナミックな展開に引きこまれます。
知っていたり知らなかったりする神々も人々も数限りなく登場して、あれよあれよ。
ある先輩は「あれを毎日5ページか10ページずつ音読したら、老若を問わず、
ぼけ防止になるねえ」と真顔でつぶやいていました。

イリアス1-2 イリアス2-2


古代ギリシャでは、バラは、からだに塗る油の香りづけに利用され、
もっぱらその芳香が好まれていたようです。
古代ローマになると、芳香ばかりでなく花そのものが観賞され、
品種も多くなったとみられます。ただ、
37巻もの『博物誌』の著者プリニウス(23‐79)は、バラの種類については
8種類しか記述していないそうです。当時の人々は
バラの花の多彩さにはまだあまり注目していなかったのでしょうか。
古代ローマの帝政期には、
バラの花は歴代の皇帝や貴族たちに愛され、大量のバラが栽培されたようです。

ローマ時代以降、バラは西ヨーロッパにも普及し、長い時間をかけて改良され、
ヨーロッパを代表する花に育成されていきます。けれども、
その品種改良に用いられたバラの多くが小アジア、西アジア、それに中国
日本 などの野生種の遺伝子であったことは意外と知られていないのでは?
たとえば、イギリス王室の紋章は、いわゆる「バラ戦争」の和解に由来する、
赤いバラと白いバラを組み合わせたテューダー王家の紋章を、
ライオンとユニコーンの足元にそれぞれ小さく配置していますが、
あのバラは赤・白ともに西アジア原産の栽培品種です。

*「東アジアとか東南アジアとかはわかりますが、小アジア、
西アジアって、どの辺ですか」
と就職活動中の女子大生にきかれて、一瞬、答えに詰まったことがあります。
いかが、あなたの地理・歴史感覚では?

まず、野性のバラを庭園などに移し植えて観賞する時代がありました。
次には野生種の交雑から生まれた、いわば雑種を見つけ出して
栽培するようになります。バラの園芸化が始まります。
さらに、野性のバラと栽培したバラとの人工的な交配で、
それまでになかった品種を作り出す時代になります。
こうして登場した園芸バラはすべてオールド・ローズ と呼ばれます。
その後、交配などの技術が進み、やがて
自然界にはない、人工のバラ同士の交配から新しいバラが作出されました。
その第1号はラ・フランス、1867年(日本では明治維新の年)のことです。
この年以降に作出された人工のバラのグループとそれに属するバラは
モダン・ローズ と呼ばれます。いやはや、
バラの交配やら分類やらグループやらの話はミステリアスで奥深いのですが、
ひどく複雑多岐にわたって、しろうとにはとてもついていけません

*花屋でアルバイトをする若い友人がいうことには、
「店で扱うバラはみんなモダン系ばっかり。多彩だし華やかだし長持ちするし、
四季咲きが多いし……あれ、デジタルな映像の魅力かしら。わたしは
オールド系の、自然で優雅で、花期の短い、
花のいのちが感じられる、みたいなのが好み。香りはもう断然、オールド系です。
でもね、商品としてはお守りがたいへんなんです」

5758608246_1f299cb537 old rose
Photo by T.Kiya  

261763875_bfc62d50e8 old roze2
Photo by Rattibo

6月27日付の新聞に「オールドローズが見頃となりました」という
蓼科高原バラクライングリッシュガーデンの広告が掲載されていました。


つづく……


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