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    Touko Asahina/朝比奈桐子

    Author:Touko Asahina/朝比奈桐子
    A lifelong seeker of YOGA philosophy,
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    the meditation and HATHA YOGA,
    40 years experiences in teaching.
    YOGA哲学の探求者であり、
    瞑想とHATHA YOGAで構成される
    システムYOGAの開発者。
    指導歴40年。

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2012/03/22(Thu)

花より桜餅

「花より団子」は、
桜の花より、花見団子につい気をひかれる人の常。

高浜虚子が
桜餅食ふて抜けけり長命寺
と詠んだのは、どんな風景なのでしょう。


長命寺は東京都墨田区の向島、隅田川沿い、桜橋の近くにある。
向島堤は江戸期からの桜名所 で、
八代将軍の吉宗も1717年(享保2)に、100本の桜を植えさせたそうだ。
長命寺の門番をしていた山本屋の初代が考案したのが、
桜餅の発祥だという。

江戸の桜餅は、小麦粉を練って薄く焼き、小豆のこし餡を包み、
その上を、塩漬けした桜の葉3枚で包む。
江戸の桜餅人気 に刺激されて誕生した上方の桜餅は、
道明寺粉で餡をくるむ。その上を塩漬けの桜葉で包むのは同様だ。

道明寺は、大阪府藤井寺市ある尼寺で、
菅原道真の祖先、土師(はじ)氏の氏寺。
道明寺粉は、水洗いしたもち米を水に浸して吸水させた後、
蒸籠(せいろ)で蒸し、天日で乾燥させた糒(ほしい)が起源で、
道明寺で作られていたものだ。
糒を荒挽きしたのが道明寺粉で、上方風桜餅に使われる。

「桜餅は、桜葉で包んだ“餅”である」というなら、
もち米が使われる上方風が正当だろうか。

桜餅は、桜の葉っぱで包むのが身上だが、
葉っぱ包みの先輩は椿餅(つばいもち・つばきもち)だ。
『源氏物語』34帖 若菜上に登場する。
『源氏物語』の注釈書『河海抄』(1367年・四辻善成著)によれば、
椿餅は、もち粉に甘葛(あまづら)の汁をかけて練ったものを、
椿の葉っぱで挟んだものらしい。
ここにいう、もち粉とは道明寺粉だ。

江戸の桜餅、小麦粉の皮の歴史をたどろう。
日本に小麦が入ってきて、栽培されるようになったのは
弥生時代、2000年ほど前のことらしい。
鎌倉時代には饅頭(まんじゅう)として、
室町時代には、お坊さんの点心「おやつ」用として重宝されたようだ。

なるほど! 長命寺にしろ道明寺にしろ、
お寺とお菓子は、深い縁で結ばれているらしい。


IMG_4702-2.jpg

何はともあれ、江戸風桜餅をいただきましょうか。
東京都港区三田、慶応大学の向かいにある、
蜀山人や柳亭種彦の書に登場する元禄年間(1688~1703年)創業の
秋色庵大坂家の桜餅で、
春の香りを満喫した昼下がりでした。



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