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    プン!

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2011/10/28(Fri)

津軽塗後篇~唐塗の不思議模様

津軽塗前篇の続きです)

下地だけで19工程という津軽塗。
華麗でキュートな代表作、「輸出量も一番なんです」といわれる
「唐塗」の漆模様はどのように作られるか。
  
16_roage_C.jpg
Photo by 青森県漆器協同組合連合会


藤野興蔵さんのアトリエで見学した29工程です……


藤野さんは、赤漆を塗ったお膳を前に、何かを調合しています。
「黒色漆に、卵白をまぜているんですよ」
えっ! 卵の白身がなぜ必要なんですか。
「唐塗は基礎模様となる肉厚の斑点模様を付けることからスタートしますが、
普通の漆を盛り上げると外側だけ乾いて中の方がぐちゃぐちゃ。
これでは後の砥ぎができないから、中までカチカチに乾かないといけない。
それでタンパク質を入れるわけです」
なるほど! この卵白の入ったのが……
「絞漆(しぼうるし)です。これで仕掛けをする、
チョンチョンと黒い模様を置いていくわけです」

その上から「これは黄色にしましたが」色漆を全面に塗る「塗掛です」
塗掛の上に、彩漆を散らすのが彩色(さいしき)。
「赤と緑を市松模様に置いていきます。できあがると、
市松になってることがよくわからない、そこがミソです」

次はこの上から透き漆(素黒目漆/すぐろめうるし)を塗る。
「砥ぎ出したとき、色と色の間にほんのちょっと透明の筋が入る、
色の重なりに、奥行きが出るんですよ」
これを乾燥してから妻塗り工程だが、その前に湿度 のある室へ入れる。

「湿気のある室に入れることで乾燥する漆の性質を利用します。
完全に乾く直前に取り出して、
脱脂綿に錫粉を含ませてポンポンと表面におくと、薄くきれいに付くんです」
次は上げ塗り。地色となる色漆を塗り、
模様の盛り上がった部分と平らになるようにする。
地上げのようなものですね。

ここからは、津軽塗の真骨頂、砥いでは塗り、砥いでは塗り の始まりだ。
荒砥ぎ、中押砥ぎ、仕上げ押し砥ぎ。
1回目の扱き塗り(こきぬり)は、上げ塗りに使った漆をヘラでこくように塗る。
扱き砥ぎ、2回目の扱き塗り。後は仕上げ砥ぎ。
摺り漆で固めて、研磨用の木炭で平らに砥ぐ。炭はぎといいます。
あぁ、もうだめです!
「もうひと頑張りです」

……次はなんと『千遍下』というのですから、千遍も摺り込むのでしょうか。
「はい、漆の吸い込みが止まるまで、摺り漆を摺るんです」
お次は千遍こぐり。「こぐる」って何でしょう?
「磨くことですよ。ここでは油砥の粉で細かい傷をとるんです」
はぁ、まだ続きますか。
「はい、摺漆工程。生漆を擦り込み、拭ききる。
綿に漆を付けて摺り込み、和紙できれいに拭き取る」
すごい! きれいに光ってきましたね。これで完了?

「いえいえ、もっと光らせますよ。1回目の艶付。チタン粉とかコンパウンドで。
その次は生漆を擦り込む、摺漆工程」
次は2回目の艶付ですか? だいたい2回ずつやってきましたから。
そして、また、摺漆工程とか。
「そのとおりです。いよいよ最終の仕上げ艶」
チタン粉とコンパウンドですね。
もうぴかぴか で、顔が映りますね。
なんと、美しい模様なんでしょう!

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